すくい上げて 泣いた 幼いわたし 「どうしてぜんぶ持てないの?」 できないことなど ないはずだった 疑うことを 知らずに 虚しく転がる ビールの空き瓶 取り残されて アルコールに沈んだ 重い重い あなたすらも ランドセルの似合う わたしの掌に 入りきるのだと 信じた できるものなら あなたの痛みを ひとかけら わたしにください